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IPO実務検定

IPO実務検定試験とは

企業が上場するためには、監査法人や証券取引会社などに、必要な書類の準備や上場審査に通らなければなりません。しかしながら、審査に通るためには、上場特有のノウハウやスキルが求められます。

また、そのスキルやノウハウが学べる機関も限られているため、企業にとっては、上場に関わる知識やスキルを持った人材は貴重であり、喉から手が出るほど欲しいといえるでしょう。

上場すれば、株式の購入によって市場から資金を集められるようになり、新しいビジネスを展開できるチャンスになり得ます。また、知名度の上昇と共に、期待の人材を確保できる可能性にもなるのです。

こうした現状から、上場に関する専門知識と準備ができる人材を早期に育成するためIPO実務検定試験が設置されました。受験資格は特になく、インターネットからの申し込みを受け付けているので誰でも気軽に受験できます。

試験内容は、上場に必要な専門的知識と実務を問われるもので、CBT(Computer Based Testing)と呼ばれるコンピュータ画面を通しての試験方式で、標準レベルと上級レベルの2種類あります。

試験の難易度や勉強時間

IPO実務検定試験の難易度では、標準レベル、上級レベルが共に70%以上の正答率で合格となっており、受験された方の60%の合格率を維持。そのため、難易度はそれほど高くないといえます。

標準レベルでは、試験時間60分の選択形式で60問に回答。試験後すぐに合否が判定されます。勉強時間では標準レベルにおいては約20時間で対策が可能です。1日約3時間から4時間を目安に3日間集中して勉強すれば、短期間とはいえ合格までの対策ができるといえます。

上級レベルでは、選択問題にクリア後、1ヵ月後に記述式の採点が行われます。選択式60%以上の正答と記述式採点結果から合否が判断されますので、十分に対策しておきましょう。

また、上級レベルは、標準レベルの合格あるいは上場準備の実務3年という受験制限があります。取得しておいて損のない資格ですので、興味のある方は早いうちから、試験にチャレンジしてみてはいかかでしょうか。

資格取得後の活かし方

IPO実務検定試験は、転職や就職活動において、これから上場を考えている企業に強くアピールできる資格です。転職サイトでは、一定の評価が得られると共に、上場準備を考えている企業から、スカウトが来る可能性も期待されるほど。

それだけではなく、証券会社や監査法人など、上場を目指す企業を監査する立場に携わる場合にもIPO実務検定資格を有していると就職に有利になります。